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2022/09/08 14:22


◆十勝ワインについて
 昭和27年の『第一次十勝沖地震』が池田町を襲い
 追い打ちをかけるように翌年から2年連続、冷害による凶作となり
 池田町は財政難に陥りました。

 この苦境から脱却するために始まったのが
 『ブドウ栽培』と『ワイン製造』

 昭和38年には果実酒類試験製造免許を取得し
 国内では最初の『自治体経営』によるワイン醸造を手がけました。

◆池田町のブドウ栽培について
 十勝はブドウの栽培に向いていませんでした。
 冬期間は極低温に加え、晴天による乾燥した日々が続き
 通常の栽培方法ではブドウの樹は枯れてしまいます。
 
 しかし!池田町の日照時間は国内有数の多さを誇り
 ブドウの成熟期である秋には、日中と夜間の気温差が大きくなります。
 そのためブドウの糖度があがり、糖と酸のバランスがよくなります。

 ブドウ栽培を行っている圃場(畑)についてですが
 池田町内各地の土壌で試験栽培をしており
 現在のちょくせえいの圃場は約35haとなります。

 池田町内では「清見地区」と「千代田地区」があり
 清見地区は池田町がブドウづくりの試験・研究に着手した地区でもあります。
 一般畑作はもちろん、培土を必要とするワイン用ブドウ品種にとっては
 清耕栽培に適した土壌です。
 千代田地区は多くの小石を含んでいるため水はけが良好です。
 十勝川に隣接した南向きの斜面で日当たりの良い圃場は
 平地よりも地温が上がるためブドウの萌芽も早く生育も早く進みます。

 池田町外では仁木町、余市町、剣淵町などに圃場を設けています。

◆十勝ワインの独自品種について
 池田町の冬は厳しいもので、寒冷地に適したブドウ栽培方法と
 独自品種の開発に力を入れることになりました。
 ブドウの樹は1,000本に1本の割合で突然変異を起こし
 たくましく身を漬ける「枝変わり」があります。
 
 フランスで育成された「セイベル 13053」というブドウを基に
 枝変わりと選抜する技術で5シーズンかけて
 果房も密着で豊産性の赤ワイン品種『清見』が誕生しました。

 ・清見
  優しい色合い、果実香と熟成香のバランスがよく
  爽快な酸味と軽快ながら豊かさのあるワイン

 たくましく育った清見ですが、冬期間、雪が降る前に
 ブドウの樹を土の中に埋める「培土」作業が必要になります。
 これは冬の寒さと乾燥からブドウを守るための大切な作業です。
 春になり雪解けが進んだら土を取り除きます。
 この作業は他の栽培地域にはない作業となり
 培土しなくても越冬することができる耐寒性に優れた
 品種を開発する必要がありました。

 具体的には「山ブドウ」の特性を生かし
 山ブドウと醸造用ブドウ品種の交配により耐寒性が高く
 ワイン用として高品質の可能性のが望めるブドウの開発を行っています。

 これまで交配した品種数は21,000種以上
 その代表が『清舞』と『山幸』です。

 ・清舞
  清見種×山ブドウの耐寒性交配品種
  清見種譲りの薄めの色合いで強い酸味、軽快な味わいが特長

 ・山幸
  清見種×山ブドウの耐寒性交配品種
  色が濃く、渋みや味わいの深みは山ブドウを超える可能性のある品種

 清見・清舞・山幸は十勝ワインの将来を担う存在として
 大きな期待が寄せられています。

◆こだわりの辛口路線
 冷涼な北国でつくられるブドウは酸味が強くなります。
 この酸味をストレートに表現することで
 白ワインはフルーティーで爽やかな味わいに
 赤ワインは長期熟成に耐えうるワインとなります。
 辛口にこだわる理由として
 「ワインは料理と一緒に味わいってこそ本当の意味の良さが味わえる」
 と考えているからです。
 ブドウの甘みを残さずに酸味をストレートに表現することで
 料理の味わいを引き立てることができます。

◆熟成について
 熟成と切っても切れないのが「樽」の存在です。
 ワイン城地下熟成室では「フレンチオーク・ヨーロピアンオーク樽」を
 主に用い樽熟成を行います。
 樽の中で熟成することにより、樽の成分がワインに抽出され
 色調や香りに深みを与えます。
 そして、樽は完全な密閉容器ではないため
 木目を通してわずかに空気が出入りします。
 この空気による「緩やかな酸化」がワインの熟成を深めていくことになります。
 
◆十勝ワインと池田町民
 町営事業である「十勝ワイン」は池田町民との
 かかわりも大変強い事業となっています。
 「池田町民は日本一ワインを飲んでいる」と言われています。
 池田町民(20歳以上)の一人当たりの1年間のワイン消費量は
 10L以上ですが、これは日本人平均の4~5倍に相当します。
 「オラが町の十勝ワイン」を守り育てようとする町民の皆さんの協力が
 この事業の強い礎であることは言うまででもありません。
 
 また、将来十勝ワインファンになると期待される子供たちも
 十勝ワインと触れ合う機会が多くあります。
 池田中学校では「わが町の産業」を学ぶ目的として
 授業の一環で「ブドウ収穫」を行っています。
 
 成人式では自分の生まれた年のワインで乾杯し
 中学生の時に収穫したブドウからつくられた
 ワインが記念品として贈られます。

 これまでの先人の努力と、これからの努力が報われる日まで
 これからも池田町にワイン造り、ブドウづくりを定着させる努力を
 日々続けています。

 ▽十勝ワイン(池田町ブドウ・ブドウ酒研究所)ホームページ▽


■いけだワイン城とは■
 ワイン城の正式名称は「池田町ブドウ・ブドウ酒研究所」
 ヨーロッパ中世の古城に似ていることから
 誰からともなく「ワイン城」と名付けられ
 長い間多くの方より親しまれています。

 地下熟成室では静かに眠る樽熟成やオールドビンテージの数々
 1階では十勝ワインを始め、池田町の特産品が購入できるショッピングエリア
 4階には十勝平野を一望できるレストラン・フードカウンターがあります。

▽一般社団法人いけだワイン城ホームページ▽